東京都世田谷区立桜小学校5年の児童が難民支援の古着回収の活動に取り組んでいる。目標は「1億着の服を世界中の難民に届ける」こと。25日までの回収期間中、少しでも多くの人に関心を持ってもらおうと、活動のPRにも力を入れている。
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古着回収の活動は、7月中旬に校内で開かれたアパレル大手・ユニクロの社員による出前授業がきっかけだった。世界には1億人を超える難民がいることや、同社が難民向けに古着を届ける事業をしていることを学んだ。
児童の伊藤夏生(なつお)さん(11)や三宅功起教諭によると、「1億人いるなら、僕たちが1億あつめよう」との声があがり、古着回収ボックスを設置して活動を始めた。
古着を集めるためには、活動の宣伝と校外の協力が欠かせない。校外にポスターを貼ったり、箱の設置を地域と交渉したり、計八つのチームに分かれて「広報活動」に力を入れた。このうち、「できっこない、をやらなくちゃチーム」は、朝日新聞社に直接電話し、「難民の方々に1億着の服を届けたいです。1億はすごい数なので、たくさんの人に呼びかけたいです。ぜひ、取材してください」と活動への思いを伝えた。国会議員事務所などにも電話をかけたという。矢崎実翔(みと)さん(11)は「(記事になれば)活動が広く知れ渡る」。実際に取材をうけて、「やろうとすればできるすごさを学びました」と話した。20日までに集まった古着は800着ほど。五十嵐りこさん(11)は「思いが伝われば1億に届くと思う。もっと(声を)届けたい」。
古着は学校に持ち込むか、郵送でも受け付けている。子供服(60~160センチ)のみ。ベルトなどの小物や下着、武器や迷彩の絵柄など戦争を想起させる服は対象外。〒154・0017 世田谷区世田谷2の4の15 区立桜小学校「服のチカラ」プロジェクト係へ。(中村英一郎)