〝死〟という強烈なワードを、大リーグ・パドレスのダルビッシュ有は口にした。野球選手としての自らの現在地を、こんな言葉で表現した。
「もう本当に、人生でいうと、ほぼ死ぬ間近なので」
10月11日、ドジャースとの地区シリーズ第5戦に敗れ、2024年シーズンを終えた直後の囲み取材でのことだ。さらに話を続けた。
「だから、死にたくないっていうところがやっぱ強いですね。野球の中で、年齢に負けて消えていくっていうのは、やっぱり(避けたい)。なるべくもがきたいっていうところがあるので」
今季は05年に日本ハムに入団してから、20年目のシーズンだった。38歳。日米通算で203勝を積み上げたプロ生活は、たしかに晩年を迎えてはいる。だが――。
地区シリーズでの右腕のパフォーマンスはあまりにも華麗だった。
10月6日の第2戦に先発す…