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米ワシントンのホワイトハウスで2017年4月、トランプ大統領(右、当時)にインタビューするピート・ヘグセス氏=ロイター
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 欧州と中東で戦火が広がり、中国の台頭でアジアの緊張も高まるなか、米国の外交・安全保障を担う高官の陣容は、米国のみならず世界情勢にも影響を及ぼす。12日、次々と発表された第2次トランプ政権の人事は、経験度外視の登用も目立ち、危うさをはらむものとなった。

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 特に驚きを呼んだのが、百数十万人の米軍を率いる国防長官の人選だ。トランプ氏が指名したピート・ヘグセス氏は、FOXニュースで情報番組の共同司会者を務める人物。陸軍時代にはイラク、アフガニスタンに派遣され、勲章も受章したが、軍や安全保障分野の上級職に就いた経験はない。トランプ氏は「タフで賢く、米国第一主義の真の信奉者だ。敵は警戒し、我が軍は再び偉大になる」と評価する。

 トランプ氏は近年の米軍について、多様性などを重視するあまり、軍のあるべき姿をゆがめていると批判。社会正義への意識の高さをからかう「ウォーク」という表現を使い、大統領就任後に「ウォークな指揮官たち」を解任するとも主張してきた。軍隊の強さを優先する「能力主義」に戻るべきだと訴えるヘグセス氏とは歩調が合う。トランプ氏はヘグセス氏の近著について「左派の軍人に対する裏切りを明らかにした」と絶賛している。

 米主要メディアもヘグセス氏…

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