大学ラグビーファンにはおなじみの「赤黒」のジャージーが、インゴールへ向かってひた走る。
5月11日、観客がまばらな静岡・エコパスタジアム。7人制女子ラグビーのサーキット大会「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ」への出場権をかけた一戦で、歴史に残る得点がひっそりと刻まれた。
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決めたのは「早稲田大学ラグビー蹴球部女子部」の岡本美優(20、2年)。早大に誕生したばかりの女子チームが挙げた、記念すべき公式戦初トライだった。
東京六大学にはなかったラグビーの女子チームが4月、早大で初めて結成された。創部1918(大正7)年の男子チームに遅れること1世紀以上。ようやく、はじめの一歩を踏み出した。
きっかけは2年前の春、5歳からラグビーを続ける新入生の素朴な疑問だった。
のちに初代主将となる千北(…