米大統領選でハリス副大統領(60)がトランプ前大統領(78)に敗れたことで、建国約250年の米国で初となる女性大統領の誕生は実現しなかった。大統領職に挑む女性をはね返し続ける「最も高く、分厚いガラスの天井」。それは、米国社会に残る「大統領は男性の仕事」という固定観念の反映でもある。
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6日、ワシントンにある母校ハワード大で敗北を認める演説をしたハリス氏は、自らの性別や人種に触れず、「ガラスの天井」についても語らなかった。
集会には同大の女性の「後輩」たちが多数詰めかけた。ジェナイ・ジェームスさん(18)は、「黒人女性の彼女の選挙戦は、多くの女性たちに道を開いた。たとえ敗れても私には彼女が大統領に見える」と言った。
女性大統領の意義、ハリス氏は語らず
ハリス氏は2020年、大統領選の民主党候補となったバイデン現大統領から、副大統領候補に指名された。バイデン氏はトランプ氏を破り、ハリス氏は史上初めて女性副大統領に就任。「ガラスの天井」を1枚、すでに破っている存在だ。
【動画】集まった支持者に敗北を宣言するハリス副大統領=ロイター
だが、今回の選挙戦でハリス…