千葉県四街道市の住宅で住人の男性(57)が殴られて金を奪われた事件で、強盗致傷容疑などで逮捕された埼玉県志木市本町3丁目の自称会社員、金子優汰容疑者(28)が「X(旧ツイッター)で詐欺師から現金を奪い取る仕事を見つけて応募した」という趣旨の供述をしていることが4日、千葉県警への取材でわかった。県警は、複数の指示役のもと、1人で実行したとみて捜査を進めている。
捜査1課によると、金子容疑者は生活苦からXで高額なバイトを探したところ「報酬10万円で詐欺師から現金を奪い取る仕事」を見つけ、「やばい仕事だと思ったがやった」と説明。指示役からは「相手は詐欺師だから警察は呼べない」と言われた、とも話しているという。
指示役とは、使うように指示された匿名性の高い通信アプリ「シグナル」のメッセージや通話でやりとりし、現場ではシグナルの通話機能で、指示役が被害男性と直接話すこともあったという。
犯行に使われた手袋や粘着テープは現場に向かう途中のコンビニで購入したとみられるという。
四街道署によると、金子容疑者は3日午前4時20~45分ごろ、四街道市吉岡の住宅に窓ガラスを割って侵入し、住人の男性に馬乗りになって顔面を繰り返し殴るなどの暴行を加え、現金1万3千円を奪った疑いがある。(杉江隼)