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全国の原発の状況
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 2011年の東日本大震災で被災した東北電力女川原発2号機(宮城県)が29日、再稼働します。震災後、東日本の原発が動くのは初めてです。国内の原発の再稼働の状況や、女川原発の特徴を解説します。

 Q 国内で稼働している原発はどのくらいあるのか。

 A 2011年3月の東京電力福島第一原発の事故後、国内で運転していた54基の原発はすべて停止した。その後、福島第一原発を含む21基が廃炉になった。これまでに再稼働したのは6原発12基で、すべて西日本だ。女川原発2号機の再稼働は東日本では初めてとなる。

 Q 再稼働には原子力規制委員会による審査が必要だと聞いた。

 A 福島第一原発事故では、地震や津波で原子炉を冷やす設備が使えなくなり、核燃料が溶け落ちるメルトダウンが発生。大量の放射性物質がまき散らされた。

 この教訓を反映し、原発を運転するために最低限必要な条件や設備などのルール(新規制基準)を規制委がつくり、2013年7月8日に施行された。

 地震や津波、火山の噴火など備えるべき自然災害の想定が引き上げられたほか、原子炉を冷却できなくなるような重大事故への対策が初めて義務化された。基準をクリアしても、新たな知見が出てくれば対策を義務づける「バックフィット制度」も導入された。これらを満たさなければ再稼働が認められない。

 Q これまでの審査の進み方は?

 A 原子炉のタイプによって…

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