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佐賀県

 佐賀県神埼市がふるさと納税PR事業の業務委託先を選定する際、知人女性に秘密事項を伝えたなどとして、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の罪に問われた前市長の内川修治被告(72)の判決公判が28日、佐賀地裁であった。岡崎忠之裁判長は懲役2年執行猶予3年(求刑懲役2年)を言い渡した。

 判決によると、内川被告は市長在任中の昨年2~3月、公募型プロポーザル方式の審査で知人女性=公契約関係競売入札妨害罪で有罪確定=の業者が選ばれるよう、女性に評価委員の氏名や他社の提案書を提供し、入札の公正さを害した。

 判決は「市長として秘密を知り得る立場だったことを利用し、職務違背の程度は著しい」と指摘。長年親交があった女性からの私的な依頼に応じて、違法行為に手を染めたとして、「独善的で身勝手な犯行」とした。(岡田将平)

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