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練習に励む斐川西の生徒たち。男子部員の大半が運動部と兼部している

 全日本合唱コンクール全国大会中学校部門(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催)が27日、さいたま市のソニックシティで開かれる。合唱部には、運動部と掛け持ちする「助っ人」の存在が大きくなっている中学も少なくない。全国大会に出るような学校も同様だ。「助っ人制度」を導入する中学には、それぞれの合唱への思いがある。

4年連続出場の斐川西も運動部員多数

 斐川西(島根)は、開会式直後の1番目に舞台にあがる。全国大会での1番目の演奏は、4年連続だ。顧問で指揮者の浜崎香子教諭(63)は「さすがに4年連続で驚いたが、冷静になって考えたら4年連続で全国大会に出場しているんだ、すごいことだな、と思うようになった」と笑う。「朝一で声が出るよう、ピアノも備え早朝から練習が出来るホテルを探すのが大変だったが、西中伝統の深みのある混声を響かせたい」と意気込みを語る。

 部員43人のうち男子は18人。男子生徒の大半が、運動部を中心に他部と兼部している。浜崎教諭は「合唱部だけに所属する『専部員』だけだと、どうしても女子だけになってしまう傾向がある。女声だけの歌声も魅力的だが、西中では伝統的に男子にも声をかけ、混声による音域の広いダイナミックな合唱を目指している」と話す。

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熱心に指導する顧問の浜崎香子さん

 音楽の授業を受け持つ浜崎教…

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