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2008年8月9日、フィンランド・ハイノラで開催されたサウナ世界選手権に参加する人たち=ロイター
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@ヘルシンキ

 「サ活」と親しまれ、日本でもファンを増やしているサウナ。本場フィンランドで「サウナ島」と呼ばれるヘルシンキ沖のロンナ島に行くと、偶然隣に座ったのが、東京で勤務したこともある外交官のペルトニエミさんだった。滝のような汗をかきながら、フィンランドに伝わる「サウナ外交」について教えてくれた。

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 フィンランドは隣国ロシアと歴史的に緊張関係が続いてきた。第2次世界大戦後、長く大統領を務めたケッコネン氏は旧ソ連のフルシチョフ第1書記を公邸のサウナに招き、文字どおり「裸の付き合い」で関係を深めたという。

 2006年に欧州連合(EU)理事会の議長国を務めた時、ある問題で加盟国が折り合えずにいた。そこで、各国閣僚らが数日間、フィンランドで「合宿」し、会議の合間にサウナで腹を割って話すことで合意に至ったとの逸話もあるという。ちなみに東京にある同国大使館にも、来賓用と職員用の二つのサウナがあるそうだ。

 ただ、最近はそんな外交手段も下火になりつつあるそうだ。

 ペルトニエミさんを始め女性…

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