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モスクワで2024年10月18日、BRICSビジネスフォーラムに出席したロシアのプーチン大統領=ロイター

 新興国グループ「BRICS」の首脳会議が22日、ロシアで開幕する。ウクライナ侵攻を続ける議長国ロシアのプーチン大統領は米欧への対抗のため、昨年に続く加盟国拡大に意欲を示す。ただ、西側に対する各国の姿勢は一様でなく、安易な規模拡大に消極的な国もある。ロシアがその主張をどこまで共同宣言に反映できるのかが注目される。

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 「多極化した新しい世界秩序に不可欠な要素になるだろう」。首脳会議に先立つ18日、プーチン氏は加盟国の主要メディアとの会見で、BRICSの存在意義を強調した。一方で、「世界の様々な地域で挑発行為をしている」などと米国を批判した。

 首脳会議は24日まで西部カザンで開催。ウクライナ侵攻を米欧が激しく非難する中、拡大会議にはアジアや中東などの新興・途上国を含む30カ国以上の首脳らが集結する。ロシアは「非米欧」の多くの国が「親ロシアだ」と誇示する考えで、ウシャコフ大統領補佐官は「我が国の外交イベントで最大規模になる可能性がある」と意気込む。

 ウシャコフ氏は、加盟国間に規模拡大について意見の相違があることは認めつつ、新規加盟を容易にするため、新たに「パートナー国」枠をつくりたい考えだ。

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