犯罪に加担しようとしている方へ、伝えたいことがあります――。首都圏で相次ぐ「闇バイト」が絡む強盗事件を受けて、警察庁は、犯罪に加担しないよう呼びかける動画をXの公式アカウントに投稿している。
動画は1分弱。生活安全企画課の阿波拓洋課長が「強盗は凶悪な犯罪です」と視聴者に向かって語りかける。
闇バイトでは、犯罪グループがSNSで高額の報酬を示し、犯罪の実行役を募集する。19日までに1都3県の11事件で逮捕された約30人のうち、8割が10~20代。「借金の返済がきつく、闇バイトに応募した」と供述する20代の容疑者もいた。
一方で、仕事が「ドライバー」などと思って応募したとする容疑者もいた。指示役に身分証を送ってしまい、逃げられなくなってから強盗を指示されたという。「逃げたら殺す」と指示役から脅されたケースもある。
阿波課長は動画で、脅迫を受けている場合でも警察に相談してほしいとして、「あなたや、あなたのご家族を確実に保護します」と訴える。動画の最後には、「安心して、そして勇気を持って今すぐ引き返してください」と呼びかけた。
警察庁は18日、全国の警察に対しても、動画の内容と同様に、警察への通報の呼びかけや相談者の保護を強化するよう指示した。(板倉大地)