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NHK放送センター=2022年2月9日午後2時19分、東京都渋谷区神南2丁目、伊藤宏樹撮影

 全国の有料老人ホームについてNHK受信料の契約率を会計検査院が調べたところ、36.6%と算定された。全世帯契約率の82.2%と開きがあり、検査院は「受信料の公平な国民負担の観点から改善が必要」と指摘した。

 高齢化により有料老人ホームが増えていることから、検査院は16道府県の計1081施設(入居者計約5万人)を調べ、計約1万3千件の契約が確認できた。これにNHKの世帯別受信料の算出方法を加味したところ、契約率は36.6%となった。

 半数以上が契約していないという計算になり、受信料としては年間約3.1億円不足しているという。検査院の担当者は「契約の交渉が入居者直接ではなく、老人ホームの事業者との間で行われており、著しく低くなったのではないか」としている。

 NHKは「指摘についてはすでに着手しています。有料老人ホームにご入居の方に対して、受診料制度の意義についてご理解いただけるよう説明して参ります」としている。(座小田英史)

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