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物価

 総務省が18日に発表した9月の消費者物価指数(2020年=100)は、値動きの大きい生鮮食品をのぞいた総合指数が108.2となり、前年同月より2.4%上がった。上昇は37カ月連続となるが、伸び率は8月の2.8%より小さく、5カ月ぶりに鈍化した。政府による電気・ガス代への補助金の復活で、値上がりが緩和された影響が大きい。

 電気代は15.2%、都市ガス代は8.3%上がったが、伸び率はそれぞれ前月の26.2%、15.1%から大幅に縮んだ。政府が「酷暑対策」を理由に電気・ガス代への補助金を復活したためで、これが物価全体の伸び率も押し下げた。この補助金がなければ、全体の伸び率は2.9%となって前月より拡大していた見込みだという。

 ほかの商品やサービスの多くでは、上昇が続いている。コメの伸び率は44.7%を記録し、1975年9月以来となる4割超の値上がりとなった。チョコレートは1割近く上がった。

 一方、生鮮食品もふくめた総合指数は2.5%上昇した。トマトは12.2%上がり、ナシも13.4%の値上がりとなった。いずれも猛暑の影響で出荷量が減ったためとみられる。(内藤尚志)

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