海外発のすし店が京都に相次いで「逆上陸」している。ターゲットとするのは、旺盛なインバウンド需要だ。
JR京都駅八条口の近くに9月、寿司割烹(すしかっぽう)「京都千両」がオープンした。運営するのは、8月に「元気寿司」から社名を改めたばかりの「ゲンキ・グローバル・ダイニング・コンセプツ」(本社・東京)。回転ずしの「元気寿司」や、タッチパネル式の回らない回転ずし「魚べい」などを展開する企業だ。社名から「寿司」を外してまで多角化経営による生き残りを目指している。
同社は1993年、「元気寿司」の直営店をハワイに出し、すし業界としては早期の海外進出を果たした。それ以降、9月までに海外には直営とフランチャイズを合わせて242店舗を展開し、国内の185店舗を上回る。
ターゲットは外国人観光客
中でも、職人が一貫ずつ握って出すなど「本物」を売りにした「千両」ブランドの店舗は香港、上海、マニラ、シンガポールなど海外に24店舗あり、高価格帯ながら人気が高いという。
今回オープンした「京都千両」は、海外でヒットした高級路線を更に洗練させたうえで日本に「逆輸入」した店舗となる。ターゲットは、京都を訪れる外国人観光客。訪日客を接待する日本人客の需要も視野に入れる。
すしのほかにも、八寸、お造…