財務省が17日発表した2024年度上半期(4~9月)の貿易統計(速報値)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は3兆1067億円の赤字だった。赤字は半期ベースで7期連続。輸出入額はともに伸びたが、為替相場の円安ドル高などを背景に輸入の伸びがより大きくなり、赤字幅は前年同期より14.4%拡大した。
輸入額は前年同期比7.0%増の56兆6571億円だった。原油などのエネルギー関連が円安の影響などで3.1%増加した。品目別ではパソコンやサーバー類、医薬品などが伸びた。
輸出額は1979年以降、半期ベースで過去最高の53兆5504億円。前年同期より6.6%増えた。品目別では、半導体の製造装置が3割を大きく超える伸びを示した。自動車は3%ほど増えたものの、数量ベースでは7%ほど減少した。
あわせて発表された9月の貿易統計(速報値)は、貿易収支が2943億円の赤字だった。(岡林佐和)