天皇、皇后両陛下は14日、岐阜県で開かれた国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭の開会式に出席した。式の冒頭、能登半島地震と9月の豪雨災害の犠牲者に黙禱(もくとう)を捧げた。
両陛下は1999年にも、同県で開かれた国民文化祭に訪れた。天皇陛下は開会式で、「当時、皇后と共に県内各地の様々な催しを見たことを懐かしく思い出す」と話し、「文化芸術活動の裾野が広がり、新たな文化の創造につながっていくことを期待しております」とあいさつした。
オープニングステージでは、視覚障害のある高校3年生、古田桃香さんによる朗読や、伝統的な盆踊りの郡上(ぐじょう)おどり、地歌舞伎の披露があった。
地歌舞伎に出演した細江和彦さんは天皇陛下に「難しいところは」と尋ねられ、「長いセリフを覚えるのが難しい」と応じた。皇后さまに「素晴らしいですね」などと声を掛けられ、「冥土の土産になった」と喜んだ。
15日は県産木材を使った遊具やおもちゃがある「ぎふ木遊館」や「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」を訪問し、帰京する。(河崎優子)