高級洋菓子の製造販売会社「シェ・タニ」(熊本市)が、売れ残った商品のシールを貼り替え、賞味期限を先延ばしにしていたことが、元従業員への取材で分かった。同社は取材に大筋で事実関係を認め、元従業員から公益通報を受けた熊本市保健所が調査を始めた。谷誠志社長は「私は一切指示していない」と話している。
- 賞味期限シール「貼り替えを」「承知しました」 LINEに残る指示
同社や複数の元従業員によると、賞味期限が改ざんされた商品は、アーモンドにチョコレートをかけた「アマンドショコラ」(150グラム、税込み1300円など)。商品が売れ残ると、賞味期限が記されたシールをはがし、期限を数カ月延ばした新たなシールに貼り替える手口が常態化していたという。指示は、各店舗の間で連絡を取り合うLINEでおこなわれていたとしている。
消費者庁によると、賞味期限はおいしく食べられる期限を製造業者らが定めたもので、経過しても直ちに食べられなくなる品質に落ちるとは限らない。ただ、今回の改ざんは、賞味期限の記載について定めた内閣府令の食品表示基準に反し、食品表示法に触れる可能性がある。
シェ・タニのホームページで…