瀬戸内海に面する香川県観音寺市は、四国八十八カ所霊場を巡る「お遍路」の六十八番札所「神恵院(じんねいん)」と六十九番「観音寺」があることで知られている。市内にはかつて「東洋一の海水浴場」と呼ばれた有明浜もあり、約2キロにわたる浜辺は、夏になると多くの海水浴客でにぎわう。

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オレンジ色に染まる瀬戸内海が一望できる高屋神社の「天空の鳥居」=2024年9月5日午後6時41分、香川県観音寺市、林敏行撮影

【撮影ワンポイント】高屋神社「天空の鳥居」

空と海が織りなす雄大な夕景を写すため、広角レンズを選択。近くに寄って鳥居を強調しつつ、形がきれいに出るよう高さに気をつけた。若者たちがスマホでサクサク撮る中、大きなカメラを持つのは私だけ。ちょっと気恥ずかしさを感じつつ、時代の変化を体感した。(林敏行)

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 そんな古くからの名所のある街に、新たな観光スポットが誕生した。標高404メートルの稲積山の頂上にある高屋神社(本宮)の「天空の鳥居」だ。

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高屋神社の「天空の鳥居」から一望する瀬戸内海。まん丸な夕日が沈んだ=2024年9月5日午後6時21分、香川県観音寺市、林敏行撮影

 山のふもとの下宮から山道を約1.5キロ。50分ほど歩くと白っぽい石でできた鳥居が見えてくる(6月に発生した落石の影響で、車で本宮まで向かう道路は現在通行止め)。270段の石段を登り切ると、鳥居にたどり着く。

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高屋神社の「天空の鳥居」に至る道は急斜面。つづら折りの山道を登り切ると、鳥居の直前には270段の石段がそびえ立つ=香川県観音寺市、林敏行撮影

 本宮からは鳥居越しに、青く澄んだ美しい瀬戸内海と市街地を一望することができる。神社主任総代の五味賢三さん(66)は「鳥居がまるで空中に浮いているかのような光景を楽しむことができる」と太鼓判を押す。

 神社の歴史は古いとされる…

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