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地元の食材を使った料理も多い「郷山のごっつぉ」弁当=2024年9月18日午前11時2分、長井市

 長井、南陽、白鷹、飯豊、小国の5市町の観光推進を図る一般社団法人「やまがたアルカディア観光局」が、地元置賜の味覚を詰め込んだ「郷山(さとやま)のごっつぉ」弁当を、米沢市の松川弁当店と共同で開発した。地元の食材などを使い、当面は団体客用に活用する。

 観光局専務理事の鷲見(すみ)孝さんによると、これまでも旅行商品や土産物などを開発してしてきたが、「弁当もあったらいいのではないか」という話があった。共同開発した弁当店の担当者によると、複数回の試食をへて、1年近くかけてできあがった。

 弁当箱は2段の曲げわっぱ風。弁当の包み紙は里山の風景をあしらった。下の段には山菜きのこおこわと県産米「はえぬき」の白飯、米沢牛とゴボウのしぐれ煮、季節の漬けものが入っている。上段には、玉こんにゃく、食用菊「もってのほか」とホウレン草のおひたし、地元のニシンの昆布巻き、麩(ふ)の揚げ煮などが入っている。サツマイモの甘露煮やクルミ寒天など甘味もある。価格は2200円(税込み)。

 9月18日に関係者の試食会があり、参加した女性は「山形市出身なので、麩の揚げ煮やクルミ寒天は、食べたことがなかった。ちょっとずついろんなものが食べられるので最高」と話していた。

 鷲見さんは「価格は地元食材を使った結果の適正価格。目の前の景色と一緒に楽しんでいただきたい」と話していた。

 弁当は将来的には個人向けにも販売予定だが、受注生産のため、当面は置賜地域の旅行会社のツアー客などが対象になる。個人でも10食以上を1週間前に注文すれば、置賜地域に限って配達可能という。問い合わせや注文は観光局(0238・88・1831)へ。(大谷秀幸)

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