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東日大昌平―聖光学院 延長十回、聖光学院の管野が四球を選び、押し出しで三塁走者竹内が生還し、サヨナラ勝ちを喜ぶ選手たち=2024年9月29日、あいづ球場、滝口信之撮影
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 第76回秋季東北地区高校野球福島県大会(県高校野球連盟主催、朝日新聞福島総局など後援)は29日、あいづ球場で決勝があり、聖光学院が延長十回タイブレークの末、東日大昌平にサヨナラ勝ちし、4年連続18回目の優勝を果たした。3位決定戦は学法石川がふたば未来学園にコールド勝ちした。上位3校は10月12日にヨークいわきスタジアムなどで開かれる秋季東北地区大会に出場する。

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 (29日、第76回秋季東北地区高校野球福島県大会決勝 聖光学院2―1東日大昌平=延長十回タイブレーク)

 序盤から好機を作るも、あと一本が出ず、四回まで0―0の展開。五回2死一、二塁の好機に聖光学院の主将、竹内啓汰選手(2年)が打席に入った。「仲間がつないでくれた。行くしかない」

 初球、外角の直球をはじき返すと、打球は右前で弾んだ。先制の一打に斎藤智也監督は試合後、「よく打ってくれた」とたたえた。

 4連覇を目指した今大会は、初戦から4試合連続コールド勝ちで決勝にたどり着いた。しかし、この日は五回に先制するも、その後、追加点を奪えなかった。九回表には2死二塁、2ストライクと追い込んだが、同点に追いつかれた。延長十回、9番打者が押し出し四球を選び、竹内選手が生還し、サヨナラ勝ちする辛勝だった。

 試合後の校歌斉唱中、涙が頰を伝った竹内選手。「負ける怖さがあった。きょうは負けなくてよかったと思ったら自然と出た」と竹内選手。次は、来春の選抜大会出場の重要な参考となる東北大会。「張り詰めた展開で、一本打てるような精神力が問われる。きょうの経験を生かしたい」(滝口信之)

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