イスラエル軍が、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの最高指導者ナスララ師の殺害を発表した。市街地の地下に潜んでいたナスララ氏を狙ったという。何が起きたのか。イスラエルのシナリオは何か。

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2024年9月19日、テレビ演説するヒズボラの最高指導者ナスララ師。アルマナールテレビの映像から=ロイター

 空爆は27日夕方、レバノンの首都ベイルート南部の市街地で実施された。AP通信などは、現場はイスラム教シーア派の住民が多い地区で、6棟のアパートががれきと化した、と伝えた。欧米メディアが報じた現場の映像では、爆撃音とともに黒とオレンジの煙が上がる様子が記録されている。

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 APによると、一連の爆撃で市街地1ブロック以上が破壊された。イスラエル軍は地下にあるヒズボラ本部で作戦会議中だった幹部らを標的に攻撃したと発表した。イスラエル軍は地下の標的を対象とする米国製の2千ポンドの地中貫通爆弾「バンカーバスター」を保有しており、専門家はこの爆弾が使用された可能性を指摘する。

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