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自民党総裁選の仕組み
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 Q 自民党の総裁選の仕組みは?

 A 「国会議員票」と、党員・党友による「地方票」の組み合わせで決まる。最初の投票では同じ票数だ。

 国会議員は1人1票で、今回は計367票。地方票もこれと同じ367票。地方票は約105万人の党員・党友の投票を合算し、各候補者に比例で配分する。

 国会議員は投票日に党本部で投票し、党員・党友は郵便などで事前に投票する。

 1位の候補者が過半数を獲得(かくとく)できなかった場合、上位2人の決選投票となる。

 Q 決選投票の仕組みは?

 A 2013年から決選投票に地方票が反映されるようになった。国会議員票367票と、地方票は各都道府県1票ずつの計47票となる。地方票の1票は、都道府県ごとの投票で上位だった候補に割り当てる。

 Q 地方票の動向がカギを握(にぎ)るのか?

 A 最初の投票では地方票が重要だ。今回は候補者が多いため、候補者9人と推薦人(すいせんにん)20人を合わせると国会議員票367票のうち189票は投票先がすでに固まっている。残りの国会議員票も分散が見込(みこ)まれ、各陣営(じんえい)は地方票の重みが増すとみている。

 党員・党友投票は20歳(さい)以上で、22、23年の党費・会費を納めているなどの条件がある。今回は特例で23年に新たに納めた党員・党友(18、19歳含(ふく)む)にも選挙権がある。

 党員・党友の4割程度は党を支持する農業や医療(いりょう)などの業界団体とされており、各候補はこうした団体への働きかけを強めている。

 一方、決選投票では全体の9割を国会議員票が占(し)める。

 Q 今回の最大の特徴(とくちょう)は?

 A これまでの総裁選は、派閥(はばつ)が候補をかつぎ、「数の力」を競い合うのが一般的(いっぱんてき)だったが、裏金事件で5派閥が解散を表明し、締(し)め付けは弱まった。過去最多の9人が競い合う構図となった。

 選挙期間は今の規定ができてから最も長い15日間。政治不信にどう向き合うのかが問われる。(笹川翔平)

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