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JR米原駅を出発し、敦賀駅に向かう特急しらさぎ。北陸新幹線の敦賀延伸以降、乗客が減少している=滋賀県米原市
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 JR北陸線と聞いて、そのルートを正確に言える人は今どれほどいるだろうか。滋賀県から新潟県まで353・8キロを結ぶ日本海側の大動脈だった同線は、北陸新幹線の敦賀延伸で、米原(滋賀県米原市)―敦賀(福井県敦賀市)間のわずか45・9キロとなった。北陸新幹線の敦賀延伸から半年。北陸線沿線への波及効果は薄く、特急の乗客数も減るなど先細っている。

 敦賀市に隣接する滋賀県長浜市。JR長浜駅前の北国街道沿いに古い町家が軒を連ねる。一帯は「黒壁スクエア」と呼ばれ、明治時代の銀行社屋を改装した「黒壁ガラス館」を中心に、各種の飲食店や工房、ミュージアムなどが並ぶ。

 ガラス館は県内有数の観光施設で昨年は約170万人が訪れた。雑貨販売や制作体験が人気だ。3連休中日の今月15日。大阪府松原市の女性(54)は夫婦で初めて長浜を訪れた。コップなどに金属の刃を押し当てて模様を作るカットガラスを楽しんだ。「以前から興味があり、城下町の長浜にはずっと来たかった。とても楽しかった」と笑顔を浮かべた。

新幹線の敦賀延伸「追い風には全くなっていない」

 ガラス館の顧客は関西と東海…

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