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合同訓練に臨む米沿岸警備隊のゴムボート(手前)と海上保安庁の艦船=2021年10月3日、神奈川県横須賀市沖、海上保安庁提供

 日米豪印4カ国の戦略対話「QUAD(クアッド)」は米デラウェア州で21日に開かれる首脳会合で、沿岸警備部門による初の共同の監視活動に合意する。米政権高官が明らかにした。海上安全保障においても4カ国の協力を深め、南シナ海で威圧的な振る舞いを強める中国を牽制(けんせい)する狙いがある。

 高官によると、インド太平洋地域で米国の沿岸警備隊の艦船に日本の海上保安庁など他の3カ国の沿岸警備部門の職員が同乗し、共同で監視活動を行う。こうした4カ国の協力を続けていくという。

 南シナ海では最近、中国船とフィリピン船との衝突事案が相次いでいる。緊張が高まるなか、クアッド首脳会合では、南シナ海での中国の威圧的な行動に対する強い反対を打ち出す見通しだ。

 米政権高官は4カ国の沿岸警…

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