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花粉を運び、農業でも重要な役割を果たすセイヨウオオマルハナバチ。日本では外来種だ=環境省提供

 温暖化が進むとハチが花の香りを感知しにくくなる――。ドイツの研究チームが8月、そんな研究結果を発表した。ハチは花粉を運ぶため、農業で重要な役割を担う。花を探せずにうまく受粉させられなければ、食料生産に悪影響を及ぼす可能性がある。

 研究では、視覚と嗅覚(きゅうかく)で花を探し、蜜や花粉をエサにするマルハナバチの仲間2種を対象にした。計190匹のハチを使って、気温が嗅覚に与える影響を調べた。

 25~27度の適温で過ごしたハチと、熱波などを想定し、40度の高温に2時間45分さらした4条件(高温+多湿、高温+乾燥、高温+砂糖水、高温後に24時間適温)で過ごしたハチを比較した。

 触角を使い、3種類の花の香…

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