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あわベビ開発のために我が子の泣き声録音に協力した美馬史織さん。「デザインのかわいさもあわベビの魅力」と話した=2024年6月24日、徳島市南田宮2丁目、羽賀和紀撮影
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 赤ちゃんの泣き声を人工知能(AI)で解析し、「気持ち」を可視化するアプリの開発が進んでいる。

 中心になっているのは現役の医学部生。泣き声をストレスに感じる親らの悩みを和らげるのが目標で、実用化に向けて最終調整を進めている。

 整形外科医を目指していた徳島大学医学部6年、中井洸我(こうが)さん(24)が赤ちゃんの泣き声に関心を持ったのは3年前。産後うつに悩むママたちの話を聞いたことがきっかけだ。

 最初は「かわいい」と思っていた泣き声が、毎日聞いているとつらくなる。泣いた理由が分からずに、どうしたらよいか思い悩む。外出先で泣きやまないと周囲の目が気になる。赤ちゃんの泣き声がストレスにもなると知った。

 日本人女性10万人を対象とした調査で、産後1カ月の時点で14.3%が産後うつに悩まされていたという論文(https://annals-general-psychiatry.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12991-020-00290-7別ウインドウで開きます)も読み、対応の必要性に思いを強くした。

「泣き声へのイライラなくなれば」

 保育園でボランティアとして働きながら、523人の保護者から話を聞いた。

 「赤ちゃんの泣き声はコミュ…

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