1月1日に起きた能登半島地震。過去の大災害で取材経験があるフォトグラファーの村山嘉昭さん(52)=徳島市=は発生直後から現地で取材し、今もボランティアで訪れている。「被災地を見ることが自らの防災につながる」と話す。
――現地入りの経緯は
発生後、かつて勤めていた酪農専門誌の編集部に連絡を取りました。ルポのページを確保してくれ、4日に出発しました。
石川県珠洲市に倒壊した酪農家があると聞き、取材してSNSで発信しました。行方不明者が見つかっていない時期で、大手メディアは酪農のニュースを出しておらず、大きな反響がありました。SNSを見たテレビ局などから連絡がありました。
――並行してボランティアも始めたのですね
取材でつながりができた人たちの手伝いが中心で、災害ボランティアセンターには登録せずに活動しています。防災士資格を持ち、各地で災害ボランティアの経験もあるので、可能な範囲で活動しています。
希望聞き、調味料を差し入れ
現地に向かう前、フェイスブックでカンパを呼びかけると約30万円集まりました。それを原資に、アルファ米やお菓子などを届けました。
現地で知り合った人の希望を聞いて夜に金沢市内に買い出しに行き、しょうゆやコンソメなどの調味料を届けました。避難生活が続くと、毎食カップ麺というわけにもいかない。ただ料理をするにも調味料が支援物資にないことが多い。
発生から時間が経てば、必要な支援も変わってきます。
――東日本大震災などとの違…