丸山房枝さん=2024年6月6日、川崎市宮前区、稲葉有紗撮影

 85歳のスイマーは、自転車に乗って颯爽と現れた。赤いヘルメットを被って。

 自分で塗ったという輝くシルバーネイルとビビッドピンクの口紅がプールサイドに映える。

 川崎市宮前区の丸山房枝さん(85)は今年2月にカタール・ドーハで開催された世界マスターズ水泳選手権で、個人メドレーやバタフライなどに出場し、背泳ぎで最高2位になった。

 小学生のころは、勉強もせず運動ばかりしていた。

 美容学校を卒業し、美容師として働いていた。40歳のとき、バイクで転倒して鎖骨を骨折。そのリハビリとしてサギヌマスイミングクラブ宮前平(川崎市宮前区)に通うようになったのが「水泳人生」の始まりだ。

 犬かきから始めたが、めきめきと成長し、初級、中級、上級……と進級していった。

 市民大会で優勝してからはどっぷりはまり、ひたすら泳ぎ続けた。

【動画】サギヌマスイミングクラブで練習する丸山房枝さん=稲葉有紗撮影

「水泳っていいな」と思う瞬間は

 これまでに獲得したメダルは…

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