新設されたグループ学習席で勉強する高校生たち=2024年6月18日、岐阜県飛驒市古川町本町、荻野好弘撮影
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 岐阜県の飛驒市図書館(同市古川町本町)が6月から「おしゃべりOK」を打ち出した。スターバックスもマクドナルドもない人口約2万人のまちで、飲み物を持ち込んで勉強したり、くつろいだりできる空間づくりをめざしている。

 平日の夕方、図書館をのぞくと、2階で話し声が聞こえた。開放的なスペースに新設されたグループ学習席で、3人の高校生が英語や物理の本を開いていた。「教え合いながら勉強できます」と3年の女子生徒。帰宅途中、JRの列車を待つ間の受験勉強に役立っているという。

 近くの1人がけの席には別の利用者がいるが、迷惑にならない程度なら談笑しても問題はない。

 中学や高校のテスト期間中だった6月5日には「図書館カフェ」と銘打って、1階カウンターでコーヒーと紅茶を無料でサービスした。

 飛驒市図書館は2009年に開館し、今年15周年。アニメ映画「君の名は。」(16年)にそっくりな図書館が登場し、「聖地巡礼」でやって来た若者らが希望すれば、館内の写真撮影を認めて話題になった。

 だがコロナ禍の影響で20年度の来館者は6万人と前年度から4万8千人も減った。23年度は8万3千人に回復したが、貸出冊数も減少傾向にある。

「新たな使い方、提案できれば」

 そこで「気軽に使える図書館…

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