阪神電気鉄道(大阪市)は22日、男性運転士(35)が乗務中に私用スマートフォンの画面を見ていたと発表した。阪神電鉄の乗務員では初めてのケースといい、処分を検討する。
同社によると、運転士は22日午前9時50分ごろ、大阪市の阪神なんば線の福―出来島駅間で、尼崎行き普通電車(6両編成)を走行中、乗務用カバンに入れていた私用スマホを取り出し、「瞬間的に画面を見た」という。
乗客から「運転士がスマホを操作しながら運転していた」と指摘するメールが届き、同社が確認したところ、この運転士が認めた。運転士は「バイブレーションの振動があったと感じ、気になって見た」と話しているという。同社は列車の運行などには影響はなかったとしている。
同社の社内規定では、乗務員が私用スマホを車内に持ち込む際は、電源を切ったうえで鍵付きの専用ケースに入れ、ケースごと乗務用カバンに入れなければならないとしている。今回の運転士は、電源を切っていなかったうえ、専用ケースによる施錠もしていなかったため、規定に抵触するとして処分を検討しているという。