航空自衛隊防府南基地=2024年6月21日午後5時17分、山口県防府市、向井光真撮影

 航空自衛隊防府南基地(山口県防府市)は21日、部下の隊員への注意義務が不十分だったとして、航空教育隊に所属する40歳代の3等空佐の男性を同日付で減給1カ月(15分の1)の懲戒処分にしたと発表した。同基地では2月、この部下の男性(当時35、2等空尉)が「3佐らからパワハラを受けた」として自殺していた。

 同基地の発表では、パワハラは認定されず、自殺した隊員には業務遅延があったとし、直属の上司の3佐は2022年8月ごろから24年1月ごろにかけて指揮監督が不十分で遅延を看過したとの理由で懲戒処分を決めたという。

 遺族側は同基地の判断に反発。遺族によると、3佐ら上司2人のパワハラ行為が自殺の原因と訴える遺書や複数のメモを残しており、「『俺が言ってんだから、やれ!コノヤロー!』と(上司が)声を荒げる」などと書かれていたという。

 自殺した隊員の父親は「遺書…

共有