中村時蔵家の三代襲名披露興行である。当主五代目時蔵は初代中村萬壽(まんじゅ)となり、長男梅枝が六代目時蔵を継ぐ。その子が五代目梅枝として初舞台、新時蔵のはとこである中村獅童の2人の息子も初舞台を踏む。 興行の眼目は、新時蔵がお三輪を演じる昼の部「三笠山御殿」。時蔵は古風なたたずまいの上に、オーソ…