虹を思わせるようなカラフルな色をまとった花や草、動物たち。眺めているうちに見ている人を鮮烈な色の世界に引き込み、元気にしてくれる。現代美術家の浜田美南さんの作品にはそんな不思議な力がある。
スペイン北東部カタルーニャ州のバルセロナに5月14日開館した美術館「ホワイトラビット」。「観光客の知らないバルセロナの文化を伝える」というその施設で、訪問者が最初に訪れる部屋の展示を手がけた。
日本人でありながら、スペイン出身のアーティストらと並んで「地元の芸術家」と認められ、美術館から制作の依頼を受けた。
カタルーニャの祭りをテーマにした部屋には、綿菓子のような雲や鳥、地球を思わせる水色が鮮やかな球体などのオブジェが並ぶ。部屋の中央に座るドラゴンもポップでかわいい。「誰もが楽しめる。誰もが笑顔になれる。そんな作品をいつも目指している」
色のあふれる世界との出会い
子どもの頃から引っ越しが多…