「ミステリアスな写楽をゆかりの地の徳島から広めたい」と話すNPO法人写楽の会の田村耕一会長=2024年5月8日午前11時53分、徳島市徳島町城内、杉山匡史撮影
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 江戸時代に約10カ月だけ活躍した「幻の浮世絵師」の東洲斎写楽。

 謎は多いが、NPO法人写楽の会(徳島市)の調査で、徳島藩お抱えで江戸在住の能役者・斎藤十郎兵衛とする説が有力だ。

 2021年から3代目会長を務める田村耕一さん(73)に写楽の魅力を聞いた。

 ――徳島ゆかりの写楽とは

 1794(寛政6)年から95年にかけ、江戸歌舞伎に出ている役者のインパクトが強い似顔絵「大首絵」など140種余りと少数の相撲絵を残しました。

 きれいに描くことよりも役者の個性を最大限引き出し、鋭いタッチで本質を追求しているところが面白い。

 その後、こつぜんと表舞台から姿を消し、一つの枠に収まらない独創的でミステリアスな浮世絵師です。

 1820(文政3)年に58歳で亡くなったとされています。海外での評価も高いです。

 ――実在した人物だと明らかにしました

 1995年に愛好家や歴史研…

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