第54回NHK上方漫才コンテストの本選が24日、NHK大阪放送局(大阪市中央区)で開かれ、フースーヤ(吉本興業)が優勝した。動きを入れながらギャグをギャグで返し、笑いをつんでいく独自の漫才スタイル。2人が「魔法の間」と呼ぶ、0・1秒ほどの空白の時間をうまく使い、頂点をつかんだ。
大会は1971年に始まった若手の登竜門。今回は105組が予選に出場し、勝ち残った8組が本選で競った。決勝戦にはフースーヤと、たくろう(吉本興業)が進出。たくろうは競馬の実況ネタで臨んだが、7人の審査員による投票の結果、フースーヤが1票差で競り勝った。
フースーヤは2016年に結成。「ノリ」担当の田中ショータイム(30)と「ボケ」担当の谷口理(31)は、ともに神戸市出身の同級生だ。兵庫県立須磨友が丘高校に通っていた時にコンビを組むことを決めた。神戸学院大学に進学後は毎日一緒に生活し、「ふざけの温度感」をつかんでいったという。
NSC(吉本総合芸能学院)に入り、当初はナイツのような正統派漫才に挑戦していた。しかし、先輩に「普段のキャラの方が面白い」とアドバイスをもらい、今のスタイルを編み出した。
決勝戦で披露したネタは、劇…