![](https://i2.wp.com/imgopt.asahi.com/ogp/AS20240520001923_comm.jpg?w=1200&resize=1200,0&ssl=1)
2度のパラリンピックを経験している北浦春香さん(32)=兵庫県三田市出身=は4年前、引退を考えていた。
だが、これまでも自分の心をつなぎとめてくれた、負けず嫌いの感情がふつふつとわいてくる。「このままでは納得ができない」。自分自身と向き合い、神戸市で開催される世界パラ陸上の女子100メートルと800メートルに出場する。
北浦さんは、先天性の脳性まひで両手足が不自由だった。小学5年生のころ、参加した障害者スポーツイベントで車いす陸上、テニス、バスケに出会った。
陸上競技では、レーサーと呼ばれる三輪の競技用車いすを使う。最初は乗ることさえ難しい。三つの競技の中で陸上は「一番嫌いだった」。しかし、1人で練習ができるから、中学では陸上部に入った。
将来、陸上選手になるとは考えていなかった。英語が大好きで、英語の教諭になるか海外で働きたいと、そんな人生を思い描いていた。
ロンドン・パラリンピックが…