政治資金改革の与党案

 自民党派閥の裏金事件を受け、同党と公明党が9日、政治資金規正法改正案の「概要」をまとめた。自民は4月末の衆院3補選「全敗」を受け、公明の求める政策活動費の公開に応じる方針へ転換したが、具体的な公開方法は折り合えず、概要に盛り込めなかった。法改正案に明記しなければならない政治資金パーティー券購入者の公開基準額ですら一致できず、野党は批判を強めている。(松山尚幹、大久保貴裕)

 自民の茂木敏充幹事長と公明の石井啓一幹事長が会談直後、別々に応じた記者団への説明の温度差が、両党の距離を改めて印象付けた。

 茂木氏は「自民党、公明党の間で考えに隔たりがあったが、ほぼほぼ詰まったということで大きく評価できる」と強調した。だが、石井氏は記者団から「大筋合意」なのか問われ、「9項目のうち7項目は合意。それをどう表現するかということだ」と慎重な言い回しに終始した。

 最後まで溝が埋まらなかった…

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