スペイン南部セビリアにある世界的にも有名な闘牛場の闘牛管理会社が、子どもたちに無料チケットを配布するキャンペーンを発表して物議を醸している。闘牛はスペインの伝統的な娯楽だが、動物福祉の観点などから賛否の国民的議論がある。今回のキャンペーンはさらなる火種になりそうだという。ロイター通信が8日に伝えた。
闘牛の管理会社は、マエストランサ闘牛場で開く若い雄の闘牛イベントについて、チケットを持っている大人は8歳以下の子ども1人を無料で連れていくことができると発表。子どもたちに闘牛の世界を紹介する「最良の方法」だと説明した。
これに対し、闘牛の廃止を求めるスペイン獣医師会のトップ、ホセ・エンリケ・サルディバル氏は、観客減少を食い止めるための取り組みだと指摘し、「動物が苦しむ姿を見て精神的なダメージを受ける可能性があり、幼い子どもたちにこのようなショーへの参加を認めるのは間違っていると思う」と批判した。
文化省は「闘牛賞」を廃止
スペインの闘牛は、輝く衣装…