群馬県伊勢崎市本町の日本茶専門店「茂木園」の「銘仙茶」が、「グッドデザインぐんま」の大賞に選ばれた。伊勢崎伝統の絹織物として知られる銘仙の柄をティーバッグのパッケージにあしらっている。
銘仙茶を考えたのは4代目女将の茂木宏美さん(54)。結婚して伊勢崎で暮らすようになり、カラフルで斬新な柄の銘仙に一目ぼれした。ただ、すでに銘仙は廃れてしまい、「素敵な柄なのに知られていないのは残念」と感じていたという。
日本茶とともに、地元の銘仙の魅力を知って欲しい――。そんな思いを温めていたところ、古い銘仙の着物をほどいて洋服などに仕立て直す「アップサイクル」に取り組む、伊勢崎市在住の村上采さん(25)と出会った。村上さんは慶応大に在学中に起業しており、「若い方のセンスで日本茶に親しんで欲しい」と考え、パッケージのデザインを依頼したという。
茶葉は、宏美さんの夫の政樹さん(58)が煎茶、ほうじ茶、玄米茶など5種類を選び、手軽に楽しめるティーバッグに。ひとつずつ銘仙柄のパッケージに包まれている。税込み216円。宏美さんは「とてもかわいいと評判。手土産にいかが」と話す。問い合わせは茂木園(0270・25・0174)。(高木智子)