
岡山県内の公立高校で11日、一般入試(第Ⅰ期)が始まり、6139人が学力検査に臨んだ。県立全日制(50校)は5897人が受験し、倍率は1.03倍(前年度1.07倍)だった。12日に面接があり、合格発表は19日。体調不良などによる欠席者が対象の追試験は19日に実施する。
岡山市中区の岡山操山高校では、165人の募集に対し201人が挑んだ。会場には集合時間の1時間以上前の午前7時40分ごろから受験生が続々と集まった。控室では、教科書を開いて確認したり、目を閉じて心を落ち着かせたりする姿が見られた。
一般入試は岡山と玉野の市立全日制2校、倉敷と玉野の市立定時制5校、県立定時制1校でも実施された。
合格発表は19日に各校で午前9時から正午まで掲示されるほか、各校指定のウェブサイトで確認できる。
県立全日制のうち32校58科1コースが定員割れとなった。2次募集を実施する学校は19日に発表される。
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県教委が公表した各教科の出題の狙い(要約)は次の通り。
国語
【第1問】文学的な文章により漢字の読み書きや語句の知識、表現の特徴とその効果について理解をみる【第2問】「徒然草」の解説文から古典の基礎への理解の程度や、理解したことをまとめる力をみる【第3問】説明的な文章から読み書きや文法への理解、筆者の主張を文章の展開に即して理解する力をみる【第4問】日本語の特徴と魅力についての議論の中で、話題や展開をとらえて自分の考えを分かりやすく伝えられるかをみる
数学
【第1問】基礎的・基本的な知識や技能の習得の程度をみる【第2問】数量の関係を文字を用いた式で表す力、二元一次方程式の解の意味についての理解の程度をみる【第3問】収集したデータを箱ひげ図やヒストグラムに整理した場面で四分位範囲の意味の理解などをみる【第4問】関数の特徴から二つの三角形の間の関係を見いだす力をみる【第5問】図形の性質を演繹(えんえき)的に確かめ、論理的に考察し表現する力などをみる
社会
【第1問】古代~近世の権力者についての学びから、各時代の政治や文化に関する知識をみる【第2問】世界地図を素材に、地図の特色や宗教、気候や地形について考える力をみる【第3問】近現代の日本の政治や文化に対する知識をみる【第4問】地形図をもとに日本の自然環境と産業との関連、自然環境と発電についての考察力をみる【第5問】日本の直接民主制や権利についての知識、地方自治や選挙制度の課題を考察する力をみる
英語
【第1問】話される内容を正しく聞き取る力、適切に応答する力、必要な情報を正確に書き取る力をみる【第2問】会話の内容に関係する資料から、会話の目的に応じて情報を整理する力をみる【第3問】日記を書く場面で状況に応じて適切に表現する力をみる【第4問】話し合う場面を素材として、論理展開や概要を把握する力をみる【第5問】まとまりのある文章から、登場人物の心情変化や文章の要点を把握する力をみる
理科
【第1問】基礎的・基本的な知識のほか、身近な事物や現象を科学的に判断する力をみる【第2問】岩石や火山、地層のでき方についての理解をみる【第3問】食事と栄養に関する会話から、食物の中の物質の分解や吸収についての理解をみる【第4問】酸化物の還元に関する実験から、酸化と還元を科学的に思考・判断する力をみる【第5問】物体にはたらく力と運動について、身の回りで起きる現象と関連づけて表現する力をみる