
今年4月、愛知県立高校4校に付属中学が設けられ、東海3県初の併設型公立中高一貫校がスタートする。第1次導入校とも呼ばれる4校は明和(名古屋市)、半田、刈谷、津島で、いずれも探究学習に力を入れる。1月には各付属中学の入学者選抜もあった。公立校に中高一貫教育を導入する意義や課題について、名古屋大学大学院の石井拓児教授と考える。
欠席増加?是正すべき2つの理由
愛知県立中高一貫校の設置で、小学生段階での競争を一層強いるのではと懸念していましたが、その通りになりました。
17.05倍だった明和の普通コースをはじめ、各校の倍率を見ると、たくさんの子どもが不合格となって悲しい思いをしたことが推察されます。挫折を経験したうえで、多くはもう一度過酷な高校受験に立ち向かわないといけない。相当つらいと思います。
また愛知県教育委員会は、今回の入学者選抜によって小学校で何が起きたか調査すべきです。私が聞くところでは、名古屋市内で小6の2学期の授業を欠席する事例が少なくなかったようです。それが昔からなのか、あるいは今年度が特別だったのか検証しなければいけません。
もしそれが県立中高一貫校の…