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ペンションは昨年9月にオープン。飯島さんの愛車は大学時代から乗っているものだ=2025年2月16日午後3時19分、栃木県日光市所野、水山和敬撮影
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 春の足音が聞こえ始め、外出したくなる日も増えてきた。やってみたいのは自転車旅だが、サイクリストに優しい宿があるという。そんな「自転車宿」を訪ねた。

 「こちらをどうぞ」。そう言って差し出されたのは、手のひらサイズのミニ羊羹(ようかん)だった。

 栃木県日光市で昨年9月にオープンした家族向けペンション「トロールの森ステラ」には、平日限定のサイクリスト応援プラン(4月25日まで)がある。羊羹は、行動時の補給食として使ってもらおうという心遣いだ。

 アイデアは、オーナーの飯島欧太郎(おうたろう)さん(38)=前橋市出身=の経験から生まれた。

 自力で目的地に到達した時の達成感から、大学時代に自転車にはまったという飯島さんだが、会社員時代に田舎道を走っていて急に力が入らなくなったことがあった。低血糖状態で、車の燃料切れにあたる「ハンガーノック」だった。地元商店に飛び込み、羊羹を購入。栄養を補給し、走り続けることができた。

 経験に基づくアイデアは他に…

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