
6日に告示された福岡県知事選で、候補者1人の届け出が遅れるトラブルがあった。
届け出が遅れたのは諸派で新顔の新藤伸夫氏(76)。新藤氏は午前8時半の受け付け開始前に、届け出会場の県庁に到着。300万円の供託金を納付したことを示す書類などを県選挙管理委員会に提出したが、県選管職員から、書類が原本ではなくコピーだとして受理できない旨を伝えられたという。
新藤氏は、自宅に近い京都の法務局で供託金を納め、受け取った書類であること、この書類で手続きを進めてほしいと依頼したが、県選管は応じなかった。法務局からは再発行できない旨伝えられたという。
その後、NHK福岡放送局に原本があったことがわかった。新藤氏は5日夜に政見放送の事前受け付けのため同局を訪問。供託金の書類のコピーを提出するよう求められたが、原本を持参したため、NHKの職員が複写するため預かった。返却の際、原本ではなく誤ってコピーが渡されたという。
陣営が問い合わせて誤りが判明し、午前9時20分ごろに原本が県庁に届けられた。
この影響で新藤氏は届け出番号を決めるくじに参加できず、第一声も午前10時を予定していたが、変更を余儀なくされた。
新藤氏は届け出後、取材に「ミスは起こりうるものだが、書類の確認の仕組みを変えていってもらいたい」と述べた。
NHK福岡放送局は取材に対し「ご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。今後は複数の担当者で確認するなど、細心の注意を持って再発防止に取り組んで参ります」とコメントした。
知事選には、届け出順で、新顔で弁護士の吉田幸一郎氏(45)、再選をめざす現職の服部誠太郎氏(70)、新顔で自営業の藤丸貴裕氏(48)、新藤氏の4人が立候補した。