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冬が長く、夏は高温多湿な能登では、多様な発酵食品が育まれてきた。
酒、みそはもちろん、魚醬(ぎょしょう)の「いしる」「いしり」、魚のぬか漬け「こんか漬け」、「なれずし」……。
里山里海の暮らしの知恵を凝縮した発酵は、食品だけには限らない?
「のと発酵的復興会議2025」は、そんなことを思わせる参加型のイベントだった。
2月15日、のと里山空港(石川県輪島市)に併設された仮設飲食店街。会議を呼びかけた森山奈美さん(52)は、全国から集まった参加者たちに語りかけた。
「能登半島地震からの復興には長い年月がかかります。復興に向けての様々な動きはあるものの、どれもが厳しい道のり。でも確実に言えるのは、一つ一つの小さな取り組みの積み重ねが、能登の未来をつくっていくということ」
森山さんは発災からまもないころ、自身のSNSにこうつづった。
《創造的復興に関する意見のまとめをしていたら、『発酵的復興』という言葉が降ってきた》
そのときのことを振り返りな…