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大阪府泉大津市の避難所を開く訓練では、トイレの点検も重視した=昨年11月、同市提供
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記者解説 文化部・大坪実佳子

 この30年、日本は大きな災害に何度も見舞われた。1995年阪神大震災、2011年東日本大震災、16年熊本地震、24年能登半島地震。風水害などもあり、多くの人が避難を余儀なくされた。

 厳しい経験をもとに浮かび上がってきたのが、防災における多様な視点の大切さだ。災害時には女性や子ども、障害者や高齢者、外国人らの視点が置き去りにされがちだ。社会で不利な立場に置かれ、普段から発言権を弱められている人々にしわ寄せがいく。

 これまでの避難所ではプライバシーへの配慮が足りないなど、ニーズが十分に把握されていない事例もめだつ。

ポイント

 防災には男女共同参画が欠かせないが、女性の担当職員が少ないなど不十分なままだ。女性は無償で家事をするのが当たり前だといった、ジェンダーバイアスが背景にある。平時から男女別のニーズを把握するなど、きめ細かな防災に向け準備しておくべきだ。

 静岡市の会社員の平田敦史さ…

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