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生活雑貨の企画・販売老舗「中川政七商店」(奈良市)が、大阪・関西万博の公式キャラクター・ミャクミャクのオブジェを、万博会場で販売する。350年の歴史がある佐賀県伊万里の磁器「鍋島焼」など4種類で、伝統工芸の技を世界の人々に知ってもらう。
同社は1925年のパリ万博に日本の美術工芸品として麻織物のハンカチーフを出展した記録が残っており、万博出展は100年ぶりとなる。
鍋島焼のミャクミャク(税込み55万円、高さ25センチ)の作り手は伊万里の「虎仙窯(こせんがま)」。形が複雑なため、九つのパーツをつないでおり、職人が精巧な模様を丁寧に描いている。穏やかな波を感じさせる「青海波(せいがいは)」などで、重厚感と風格を感じさせる。
手すき和紙のミャクミャク(同7万7千円、高さ20センチ)は、3D技術を使って樹脂で作られた立体ボディーに溶液を流しかけることで、全体が和紙に包まれる。作り手は愛媛県西予市の和紙工房。
千葉県九十九里町の工房が手がけるガラスのミャクミャク(同19万2500円、高さ15センチ)は、型を使わず職人がフリーハンドで作っているため一品ずつ微妙に表情が違うのが特徴だ。富山県高岡市の鋳物メーカーが作る錫(すず)のミャクミャク(4万9500円、高さ10センチ)は滑らかな質感に味わいがある。
これらの工芸品は万博の開幕と同時に会場内「オフィシャルストア 西ゲート店 KINTETSU」で販売し、中川政七商店の近鉄あべのハルカス店などでは予約の受け付けを開始する。
同社の広報担当者は「それぞれのミャクミャクに雰囲気がある。工芸による表現の豊かさを感じてほしい」と話す。
3月半ばには第2弾となるミャクミャク商品として、だるまやおみくじなど12種を発表する予定。詳しくは同社のサイト(https://www.nakagawa-masashichi.jp/staffblog/blog/b1223/)で。