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アブドラ・オジャラン氏の肖像を背景にポーズを取る親クルド系政党の政治家=2013年3月17日、イスタンブール、ロイター
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 トルコで武装闘争を続けるクルド人の非合法組織「クルディスタン労働者党」(PKK)の指導者、アブドラ・オジャラン氏が27日、PKKの武装解除と解散を呼びかける声明を発表した。40年以上にわたるトルコ政府との闘争は終結に向かうのか。日本貿易振興機構(JETRO)アジア経済研究所研究員の今井宏平氏(トルコ政治)に聞いた。

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 ――オジャラン氏の声明をどう評価しますか。

 トルコ政府とPKKの和平に向けた一歩として評価できる。ただ、PKKとの和平プロセスは過去にも複数回試みられてきた。

 いずれも当初は期待感が高かったが、交渉を続ける過程で世論の反発が高まったり、政権側とPKK側の利害が食い違ったりして破綻(はたん)した。

 過去の諸事例から考えると、今回の声明もプロセスの始まりに過ぎず、重要なのは今後の交渉だ。

 ――現在のPKKの指導部はどう対応するでしょうか。

 PKKに対するオジャラン氏…

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