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記者会見で質問に答える立憲民主党の小沢一郎・総合選挙対策本部長代行=2025年2月18日午後0時56分、国会内、大久保貴裕撮影
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 24日の党大会で政権奪取に向け、「責任野党」を前面に打ち出した立憲民主党。ただ今の立憲からは、かつての民主党のような熱量は感じられない。

 「キミ、それを敗北主義と言うんだよ」

 党の総合選挙対策本部のナンバー2、小沢一郎衆院議員は1月、ある所属議員を党本部の個室に呼び出し、すごんだ。

 小沢氏はこの議員の地元の参院選複数区で、立憲として2人擁立すべきだと説いた。しかし議員は、候補者の共倒れ懸念から難色を示す。民主党時代に積極的な擁立で自民を追い込み、政権交代を主導した小沢氏にとっては「敗北主義」に映った。だが、議員は首を縦に振らず、小沢氏はいらだつばかりだった。

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 小沢氏は実際に定数4の神奈川で現職2人の公認内定を決めたが、定数3の北海道や千葉などにその動きは広がらない。背景にあるのは、党の支持率の低調ぶりだ。

 朝日新聞の世論調査では、衆院選直後の昨年11月に13%に跳ね上がったが、今年に入ると7%に。代表交代や衆院選の「ご祝儀」は消し飛び、従来の水準に戻った。一方、国民民主党が10%台に上昇し、追い抜かれた。小沢氏の積極擁立論に対し、党執行部の一人は「民主党の頃とは状況が違う」とこぼす。

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 立憲の埋没要因として、党内…

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