医療費の患者負担に月ごとの限度を設けた「高額療養費制度」の見直しをめぐり、がんや難病の患者団体が10日、厚生労働省幹部と面会した。同省側から改革案を部分修正する意向が伝えられたが、団体側はあらためて全面修正を求めた。週内にも福岡資麿厚労相が直接面会する予定。
- 高額療養費制度見直し、長期治療の負担増緩和を検討 政府案、修正へ
面会したのは、全国がん患者団体連合会(全がん連)や日本難病・疾病団体協議会(JPA)。厚労省側は、12カ月以内に3回以上、限度額に達した場合は、4回目からさらに限度額が引き下げられる仕組み「多数回該当」にふれ、6回以上限度額に達した場合は、7回目以降のさらなる引き下げを検討していると回答したという。
ただ、こうした修正でも6回目までの限度額が引き上げられれば負担は増える。患者団体らは「(予定通り)3段階全ての引き上げをすると、手取りの6割超が医療費となり、『破滅的医療支出』となる世帯も出てくる」と反発し、限度額の据え置きを求めた。
高額療養費制度は、大きな手…